今回、ソーシャルレンディングサイト「Funds」の案件「フリークアウト広告事業ファンド#1」に投資しました。
どんな案件なのか、見ていきましょう。
フリークアウト広告事業ファンド#1とは
合同会社FOCFが組成したファンド「フリークアウト広告事業ファンド」の第1弾です。
利回り・運用期間などの諸条件

出典:Funds
- 予定利回り 2.0%(年率)
- 予定運用期間 約12か月
- 元本償還方法 満期一括
- 利益配当方式 毎4半期
- 担保・保証 どちらもなし
利回りは、Fundsでは平均的ですね。
最近はリースバック事業「あんばい」ファンドが続いていましたが、利回りは1.6、1.7、1.8、1.9%と来て今回の2%ですから上がり気味。
3%の案件が待ち遠しいです。
ファンドの枠組み

出典:Funds
このファンドの枠組みは、以下の通り。
- ファンドを組成 → 合同会社FOCF
- 借り手 → フリークアウト・ホールディングス社(東証マザーズ上場)
- 資金需要者 → 本田商事社
借り手企業は、東証マザーズ上場企業のフリークアウト・ホールディングス社。
フリークアウト・ホールディングス社は、データ解析基盤、機械学習エンジンといった技術資産を活かしたアドテクノロジー事業などを国内外で展開するマザーズ上場企業です。
Funds公式サイト
そして、ファンドを組成したFOCFはそのフリークアウト・ホールディングス社の100%子会社です。
最終的な借り手は本田商事社
最終的な借り手となるのが、本田商事社。
本田商事社も、フリークアウト・ホールディングス社の100%子会社です。
クロスボーダーでのPR支援事業を営んでいるとのこと。
ザッとHPを見た限り、アプリ会社のマーケティング支援、タレントのキャスティング業、中国ゲーム会社のサポート業などを行っているようです。
つまり、このファンドで関わる3社は全て、フリークアウト・ホールディングス社の関連企業。Fundsでは、上場企業グループしか参加できないルールがあり、「ファンド組成企業」と「借り手企業」は同じ企業グループに属しているというルールもある。上場企業グループ間で貸付と返済を行うので、貸し倒れの可能性は低め。
フリークアウト広告事業ファンド#1のポイント

出典:Funds
- FOCFがデフォルトした場合 → 元本は欠損する
- フリークアウト・ホールディングス社がデフォルトした場合 → 元本は欠損する
- 本田商事社がデフォルトした場合 → 元本は欠損しない
最終的な借り手である本田商事社がデフォルト(貸し倒れ)した場合、フリークアウト・ホールディングス社が返済できれば、元本は欠損しません。
東証マザーズ上場企業が返済できない可能性は低そうですよね。
ただし、「上場企業だからといって問題ない」と過信はできないので、財務情報は確認するようにしてくださいね。
リコースローンなので借り手企業の全財産が返済原資となる
Fundsでは全てのファンドが、リコースローンを対象としています。
リコースローンとは、借り手企業の全財産が返済原資となる種類のローンのこと。
事業がうまくいっていようが悪かろうが、関係ありません。
借り手企業(=東証マザーズ上場企業)が返済不能にならない限り、投資家の利回りは確保されます。
今後、ノンリコースローンが募集される可能性があります。リコースローンだと思い込んで投資することがないよう気をつけましょう。
これまで募集したファンド(現在募集中のものを含む)についてであり、今後ノンリコースローンを対象とするファンドを募集する可能性があります
Funds公式サイト
フリークアウト・ホールディングス社の業績は堅調
フリークアウト・ホールディングス社の財務状況については、以下をご覧下さい。

出典:Funds
EBITDAとは見慣れない言葉ですが、”Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation, and Amortization”の略。
企業価値を計る指標の1つですね。
ざっくり言うと、支払利息や税金が控除されていない「営業利益+減価償却費」のこと。
海外に展開している企業は、金利水準や税率が国によって違うので、その差をなくして、海外の競合他社と同じ条件で収益性を比較する際に用いられるようです。
フリークアウト・ホールディングス社の業績を調べましたが、2019年9月期に大きく落ち込んでいます。
ですが、同社が発表した2020年9月期第1四半期(19年10~12月)の業績によると、
- 営業損益 3億100万円の黒字(前年同期は1億7,000万円の赤字)
- 最終損益 1億500万円の黒字(前年同期は億5,100万円の赤字)
と黒字転換しています。
前期に子会社化した企業や、海外広告などが好調なようです。
20年9月期第3四半期累計(19年10月~20年6月)の連結営業損益は、1億1200万円の黒字(前年同期は5億1600万円の赤字)。
フリークアウト広告事業ファンド#1のリスク
投資する前には、リスクをきちんと把握しておきましょう。
デフォルト(貸し倒れ)
ソーシャルレンディング投資で最も警戒すべきリスクは、デフォルト(貸し倒れ)。
デフォルト(貸し倒れ)とは、借り手企業が何らかの理由で返済できなくなってしまうこと。投資家が出資した元本の一部または全てが戻ってこなくなる。
「フリークアウト広告事業ファンド#1」の場合は、フリークアウト・ホールディングス社が返済不能にならない限り、投資家の利回りは確保されます。
つまり、大事なのはフリークアウト・ホールディングス社の業績。
新型コロナウイルスの影響は?
今は新型コロナウイルスの影響もあるので、フリークアウト・ホールディングス社の業績が今後どうなるかは不安材料ですよね。
フリークアウト・ホールディングス社は、「2020年9月期 第3四半期決算説明会(コロナで中止)」で新型コロナウイルスの影響について説明しています。
「2020年9月期 第3四半期決算説明会」の内容は、HP上で資料を確認できます。
ザッと拝見しましたが、「コロナウイルスの影響を大きく受けた事業」と「そうでない事業」があります。
大きく影響を受けた事業 → 売上が50%以下に減少
あまり影響がなかった事業 → 下落幅は少ない
一時的にですが、それなりに影響を受けていますね。
同社によると、回復やさらなる成長への道筋が見えているとのことです。
参考資料:2020年9月期 第3四半期決算説明会
その他のリスク
貸し倒れ以外のリスクもあります。

出典:Funds
まとめ
投資するか迷いましたが、「コロナウイルスの影響を受けても、フリークアウト・ホールディングス社が破綻する可能性は低い」と考えて、今回投資しました。
個人的には、もう少し利回りの高いファンドが出てきてくれたらいいのにと思います。
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